プログレス2 のバックアップ差分(No.2)

Unity学習帳2冊目プログレス2 のバックアップ差分(No.2)
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1: 2015-08-06 (木) 22:41:19 osinko ソース 2: 2015-08-07 (金) 01:02:18 osinko ソース
Deleted an attach file: epsdel1.png at 2015-08-06 (木) 23:29:45
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#jsmath #jsmath
-ここから具体的に\(\displaystyle \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \frac { 1 }{ n } =0 } \)の極限について考えてみます+ここから具体的に\(\displaystyle \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \frac { 1 }{ n } =0 } \)の極限について考えてみます。これは\(n\)を無限に近づけると\(\frac { 1 }{ n }\)が限りなく\(0\)に近づく事を表現しています
この場合の極限の論証は以下になります この場合の極限の論証は以下になります
-&font(,#ffffcc){\(\forall \varepsilon >0\quad (\quad \exists \delta \in { N\quad }(\forall n\in { N\quad  }(n>\delta \quad (\left| \frac { 1 }{ n } -0 \right| <\varepsilon )\quad )))\) &br;どんな正の数\(\varepsilon\)に対しても、自然数\(\delta\)をうまく定めると、\(n>\delta \)であるどんな自然数\(n\)に対しても\(\left| \frac { 1 }{ n } \right|  <\varepsilon \)となる};+&font(,#ffffcc){\(\forall \varepsilon >0\quad (\quad \exists \delta >0\quad (\forall n\in { { N }\quad  }(n>\delta \quad (\left| \frac { 1 }{ n } -0 \right| <\varepsilon )\quad )))\) &br;どんな正の数\(\varepsilon\)に対しても、正の数\(\delta\)をうまく定めると、\(n>\delta \)であるどんな自然数\(n\)に対しても\(\left| \frac { 1 }{ n } \right|  <\varepsilon \)となる};
 +テンプレートである基本の論証から\(\exists \delta \in { \mathbb{N} }\)の部分を\(\exists \delta >0\)に、\({ a }_{ n }\)の部分を\(\frac { 1 }{ n }\)に、\(a\)の部分を\(0\)にチョコチョコと書き換えているのが分ります
 +このように式に合わせてテンプレートを書き換えてεδ論法を利用します
 +
 +では論証の意味を検証していきます
εδ論法はその内容を代数だけで考えるよりもグラフを見ながら考えた方が理解しやすいと思います。以下にこの論証の内容を図で表します εδ論法はその内容を代数だけで考えるよりもグラフを見ながら考えた方が理解しやすいと思います。以下にこの論証の内容を図で表します
 +&ref(epsdel1.png);
 +まず、論証式の括弧の一番内側から始めますが、この内側に対して外側の条件を全て満たしながら値を追いかける必要があります
 +括弧の一番内側は\(\left| \frac { 1 }{ n } -0 \right| <\varepsilon \)ですが一番外側の\(∀ε>0\)を満たしておく必要があります。グラフ図のεを見てください
 +正の数であり、真値である\(\frac { 1 }{ n }\)より大きい値が勝手に自由に選ばれています。グラフ図のεの値は条件を満たしています
 +
 +次にひとつ外側の論証式、\(n>\delta \quad\)を見てみます。これはグラフ図を見ればどんな値が相応しいか良く分ります。 又、外側のすべての条件を満たすような値にする必要があります。特に重要なのは「\(\varepsilon\)は\(\delta\)に対応する」関係を満たす必要がある点です。これは、\(\delta =f(\varepsilon )\)という"なんらかの関数関係"にする必要があるという事です。この場合、適切な\(\delta\)は\({ a }_{ n }=\frac { 1 }{ n } \)より\(\varepsilon =\frac { 1 }{ \delta  } \)となり、これを\(\delta\)に対して変形すると\(\delta =\frac { 1 }{ \varepsilon  }\)が適切だと導けます(この場合、グラフ図をみた方が直観的に分るかもしれません)
 +この\(\delta\)が、先ほどの説明にあった、「うまく定めたクランクシャフト」です。これは自分で考えて適切なものを考える必要があります
 +
 +%%A点を真値%%。B点を極限まで近づけるための点(しかし、A点とB点は完全には重ならない)とすると
 +このグラフ図の関係をそのまま利用するならば\(\varepsilon=2\)、\(\delta =\frac { 1 }{ \varepsilon  }=\frac { 1 }{ 2 } \)、ここで\(n>\delta \quad\)を満し、かつ自然数である必要があるので\(n=1\)となります。ここで全体の論証をチェックすると全て真になっています
 +
 +また、A点を\(\left( n,{ a }_{ n } \right)\)、B点を\(\left( \delta =\frac { 1 }{ \varepsilon  } ,\varepsilon  \right) \)として論証をチェックすると各命題を満たしています
 +従ってA点、B点は永久に重ならず、%%\(\varepsilon\)を小さくし続けることによって無限にA点とB点を近づける事が可能となりました。さらにA点は\(n\)に対しての関数なので\( \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \frac { 1 }{ n } }\)とした時、A点はこのグラフの右側にどんどん移動していきます。しかし\(\varepsilon\)には自由な値を入れて、何時でもB点を使ってA点を追いかけることが出来ます。B点を自分自身を使って書き換えながら追いかけることにより無限に追いかけ続けることも可能となります(漸化式になる)。これが、極限の仕組みになっているようです%%
 +
 +これでlimの定義に対応した論証は全て満たされlimの動作は保障されました。安心して\(\displaystyle \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \frac { 1 }{ n } }\)を\(0\)として扱えることになります
 +
 +***代数的に命題を満たすかチェックする方法 [#s60d91db]
 +グラフを見ながら命題を満たすかチェックする方法のほかに代数でチェックする方法もあります(普通、数学者はこちらを使う)
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