プログレス2 のバックアップ差分(No.3)

Unity学習帳2冊目プログレス2 のバックアップ差分(No.3)
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2: 2015-08-07 (金) 01:02:18 osinko ソース
Deleted an attach file: epsdel1.png at 2015-08-06 (木) 23:29:45
3: 2015-08-08 (土) 00:01:25 osinko ソース
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#jsmath #jsmath
-ここから具体的に\(\displaystyle \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \frac { 1 }{ n } =0 } \)の極限について考えてみます。これは\(n\)を無限に近づけると\(\frac { 1 }{ n }\)が限りなく\(0\)に近づく事を表現しています +ここから具体的に\(\displaystyle \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \frac { 1 }{ n } =0 } \)の極限について考えてみる。これは\(n\)を無限に近づけると\(\frac { 1 }{ n }\)が限りなく\(0\)に近づく事を表現している 
-この場合の極限の論証は以下になります+この場合の極限の論証は以下になる
&font(,#ffffcc){\(\forall \varepsilon >0\quad (\quad \exists \delta >0\quad (\forall n\in { { N }\quad  }(n>\delta \quad (\left| \frac { 1 }{ n } -0 \right| <\varepsilon )\quad )))\) &br;どんな正の数\(\varepsilon\)に対しても、正の数\(\delta\)をうまく定めると、\(n>\delta \)であるどんな自然数\(n\)に対しても\(\left| \frac { 1 }{ n } \right|  <\varepsilon \)となる}; &font(,#ffffcc){\(\forall \varepsilon >0\quad (\quad \exists \delta >0\quad (\forall n\in { { N }\quad  }(n>\delta \quad (\left| \frac { 1 }{ n } -0 \right| <\varepsilon )\quad )))\) &br;どんな正の数\(\varepsilon\)に対しても、正の数\(\delta\)をうまく定めると、\(n>\delta \)であるどんな自然数\(n\)に対しても\(\left| \frac { 1 }{ n } \right|  <\varepsilon \)となる};
-テンプレートである基本の論証から\(\exists \delta \in { \mathbb{N} }\)の部分を\(\exists \delta >0\)に、\({ a }_{ n }\)の部分を\(\frac { 1 }{ n }\)に、\(a\)の部分を\(0\)にチョコチョコと書き換えているのが分ります +テンプレートである基本の論証から\(\exists \delta \in { \mathbb{N} }\)の部分を\(\exists \delta >0\)に、\({ a }_{ n }\)の部分を\(\frac { 1 }{ n }\)に、\(a\)の部分を\(0\)にチョコチョコと書き換えている 
-このように式に合わせてテンプレートを書き換えてεδ論法を利用します+このように式に合わせてテンプレートを書き換えてεδ論法を利用した
-では論証の意味を検証していきます +では論証の意味を検証していく 
-εδ論法はその内容を代数だけで考えるよりもグラフを見ながら考えた方が理解しやすいと思います。以下にこの論証の内容を図で表します+εδ論法はその内容を代数だけで考えるよりもグラフを見ながら考えた方が理解しやすい。以下にこの論証の内容を図で表す
&ref(epsdel1.png); &ref(epsdel1.png);
-まず、論証式の括弧の一番内側から始めますが、この内側に対して外側の条件を全て満たしながら値を追いかける必要があります +まず、論証式の括弧の一番内側から始める。内側に対して外側の条件を全て満たしながら値を追いかける必要がある 
-括弧の一番内側は\(\left| \frac { 1 }{ n } -0 \right| <\varepsilon \)ですが一番外側の\(∀ε>0\)を満たしておく必要があります。グラフ図のεを見てください +括弧の一番内側は\(\left| \frac { 1 }{ n } -0 \right| <\varepsilon \)、それと同時に一番外側の\(∀ε>0\)を満たしておく必要がある。グラフ図のεを見ると 
-正の数であり、真値である\(\frac { 1 }{ n }\)より大きい値が勝手に自由に選ばれています。グラフ図のεの値は条件を満たしています+正の数であり、数列値\(\frac { 1 }{ n }\)と極限値\(0\)との距離より大きい値が勝手に自由に選ばれている。グラフ図のεの値は条件を満たしている
-次にひとつ外側の論証式、\(n>\delta \quad\)を見てみます。これはグラフ図を見ればどんな値が相応しいか良く分ります。 又、外側のすべての条件を満たすような値にする必要があります。特に重要なのは「\(\varepsilon\)は\(\delta\)に対応する」関係を満たす必要がある点です。これは、\(\delta =f(\varepsilon )\)という"なんらかの関数関係"にする必要があるという事です。この場合、適切な\(\delta\)は\({ a }_{ n }=\frac { 1 }{ n } \)より\(\varepsilon =\frac { 1 }{ \delta  } \)となり、これを\(\delta\)に対して変形すると\(\delta =\frac { 1 }{ \varepsilon  }\)が適切だと導けます(この場合、グラフ図をみた方が直観的に分るかもしれません) +次にひとつ外側の論証式、\(n>\delta \quad\)を見てみる。これはグラフ図を見ればどんな値が相応しいか良く分る。 又、外側のすべての条件を満たすような値にする必要がある。特に重要なのは「\(\varepsilon\)は\(\delta\)に対応する」関係を満たす必要がある点。これは、\(\delta =f(\varepsilon )\)という"なんらかの関数関係"にする必要があるという事。この場合、適切な\(\delta\)は\({ a }_{ n }=\frac { 1 }{ n } \)より\(\varepsilon =\frac { 1 }{ \delta  } \)となり、これを\(\delta\)に対して変形すると\(\delta =\frac { 1 }{ \varepsilon  }\)が適切だと導ける(この場合、グラフ図をみた方が直観的に分るかも) 
-この\(\delta\)が、先ほどの説明にあった、「うまく定めたクランクシャフト」です。これは自分で考えて適切なものを考える必要があります+この\(\delta\)が、先ほどの説明にあった、「うまく定めたクランクシャフト」です。これは自分で考えて適切なものを考える必要がある
-%%A点を真値%%。B点を極限まで近づけるための点(しかし、A点とB点は完全には重ならない)とすると +A点を数列値。B点を極限まで近づけるための点(しかし、A点とB点は完全には重ならない)とすると 
-このグラフ図の関係をそのまま利用するならば\(\varepsilon=2\)、\(\delta =\frac { 1 }{ \varepsilon  }=\frac { 1 }{ 2 } \)、ここで\(n>\delta \quad\)を満し、かつ自然数である必要があるので\(n=1\)となります。ここで全体の論証をチェックすると全て真になっています+このグラフ図の関係をそのまま利用するならば\(\varepsilon=2\)、\(\delta =\frac { 1 }{ \varepsilon  }=\frac { 1 }{ 2 } \)、ここで\(n>\delta \quad\)を満し、かつ自然数である必要があるので\(n=1\)となる。ここで全体の論証をチェックすると全て真になっている
-また、A点を\(\left( n,{ a }_{ n } \right)\)、B点を\(\left( \delta =\frac { 1 }{ \varepsilon  } ,\varepsilon  \right) \)として論証をチェックすると各命題を満たしています +また、A点を\(\left( n,{ a }_{ n } \right)\)、B点を\(\left( \delta =\frac { 1 }{ \varepsilon  } ,\varepsilon  \right) \)として論証をチェックすると各命題を満たしている 
-従ってA点、B点は永久に重ならず、%%\(\varepsilon\)を小さくし続けることによって無限にA点とB点を近づける事が可能となりました。さらにA点は\(n\)に対しての関数なので\( \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \frac { 1 }{ n } }\)とした時、A点はこのグラフの右側にどんどん移動していきます。しかし\(\varepsilon\)には自由な値を入れて、何時でもB点を使ってA点を追いかけることが出来ます。B点を自分自身を使って書き換えながら追いかけることにより無限に追いかけ続けることも可能となります(漸化式になる)。これが、極限の仕組みになっているようです%%+従ってA点、B点は永久に重ならず、\(\varepsilon\)を小さくし続けることによって無限にA点とB点を近づける事が可能となった。さらにA点はこの数列の極限の定義\( \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \frac { 1 }{ n }=0 }\)によりグラフの右側にどんどん移動していく。しかし\(\varepsilon\)に自由な値(常に小さくなり続ける値=数列値\(\frac { 1 }{ n }\)と極限値\(0\)との距離より小さくなり続ける値)を入れて、何時でもB点を使ってA点を追いかけることが出来る
-これでlimの定義に対応した論証は全て満たされlimの動作は保障されました。安心して\(\displaystyle \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \frac { 1 }{ n } }\)を\(0\)として扱えることになります+***いつまでも追いかけ続けなければならない計算をどうやって終わらせるか? [#q733a465] 
 +//εδ論法はこれを終わらせるための論法です。今手元に\(\delta =\frac { 1 }{ \varepsilon  }\)という値が残っています。これを使って、まるで魔法の様にこの無限の計算を終わらせる事が出来ます 
 +これは無限個の距離の和を求める事で解決できる
-***代数的に命題を満たすかチェックする方法 [#s60d91db] + 
-グラフを見ながら命題を満たすかチェックする方法のほかに代数でチェックする方法もあります(普通、数学者はこちらを使う)+<思考実験> 
 +A点とB点との間の距離が1/εメートルある。B点がA点を追いかける。B点がA点まで行くのにδ=ε時間かかった。 
 +そのかかった時間だけA点はn>δよりn=δ+1=ε+1進んだ。B点はそれに追いつくためにε+1÷(1/ε/ε)時間かかった・・・ 
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 +「アキレスと亀」という有名な噺
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