微積分と物理/虚数、複素数、ノルム
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#contents #jsmath **虚数(imaginary number) [#cbc20538] \({x}^{2}+1=0\)の根(解)はこの世に無い数となる \({x}^{2}=-1\) \(\rightarrow x=??? \) 二乗して\(-1\)となる数は存在しない。これはグラフ図からも確認できる。グラフより\({x}^{2}+1=0\)の放物線と\(y=0\)軸上に交点は存在しない。又、二次方程式の根の公式より判別式\(D={b}^{2}-4ac\)からも\(D={0}^{2}-4 \times 1 \times 1 = -4\) のように値が負となり根が共役な虚数である事が示される(共役などは後で説明があります) &ref(imagin1.png); いくつかの問題を解く上で虚数の存在を認めなければ計算が出来ない状況が出てきている。従って当サイトも虚数の存在を認めると決めた 虚数とはどんな数か?それは二乗すると\(-1\)となる想像上の数となる。数式にすると &font(200%){&font(Red){\(i= \sqrt{-1}\)};}; iはimaginary numberの略。これを1単位として扱い「虚数単位」とする 通常の数、自然数、整数、有理数、無理数、実数は「\(1\)」を1単位としている。虚数は「\(i\)」を1単位としている つまりセンチやメートルのように単位そのものが違う 虚数単位同士の計算には\({i}^{2}\)は\(-1\)に置き換えるというシンプルなルールがある。計算例を以下にあげる \({ i }=\sqrt { -1 } \\ { i }^{ 2 }=\sqrt { { -1 }^{ 2 } } =-1\\ { i }^{ 3 }={ i }^{ 2 }\times i=-1\times i=-i\\ { i }^{ 4 }={ i }^{ 3 }\times i=-i\times i=-(-1)=1\\ { i }^{ 5 }={ i }^{ 4 }\times i=1\times i=i\\ \cdots \cdots \) 少し考えれば5乗以降はそれまでの繰り返しになる事がわかる 資料: [[Dimensions Japanese / 日本語(full):https://www.youtube.com/watch?v=WsteGeVM2q8&list=PLw2BeOjATqruMgeaqUEfJv4c4WfZJSZHg&index=1]] <2章:平面トカゲと立体の話> #youtube(0jBzTl4d_Xc) **複素数(complex conjugate) [#z6e18a20] 虚数と実数、単位は異なるとしても同じ数を表すものであるから同時に存在し「ひとつの数」として表せる 虚数単位\(i\)とふたつの実数\(a,b\)で「ひとつの数」である複素数\(Z\)が表せる &font(200%){&font(Red){\(Z=a+bi\)};}; aを実数部、bを虚数部と呼び、\(a=0\)の場合、特に分類して複素数と呼ばずに純虚数と呼ぶ |複素数|虚数(\(a≠0,b≠0\))| |^|実数(\(b=0\))| ||純虚数 \(a=0\) (実数である可能性が無い)| 例: \(5+2i\) 複素数であり虚数でもある \(5\) 複素数であり実数でもある \(2i\) 純虚数 ***複素平面 [#h5acf916] #jsmath 縦軸に虚数\(i\)、横軸に実数をとった座標平面を「複素平面(complex plane)」と呼ぶ(もしくはガウス平面という呼び方もある) つまり複素数はひとつの数でありながら二次元の数であると言える 資料: [[Dimensions Japanese / 日本語(full):https://www.youtube.com/watch?v=WsteGeVM2q8&list=PLw2BeOjATqruMgeaqUEfJv4c4WfZJSZHg&index=1]] <5章:Number Complex> #youtube(66VZBMAPn3E) (四元数)クォータニオンへの道… 任意のふたつのベクトル\({ v }_{ 1 }({ x }_{ 1 },{ y }_{ 1 }),{ v }_{ 2 }({ x }_{ 2 },{ y }_{ 2 })\)同士の掛算は 内積 \({ x }_{ 1 }{ x }_{ 2 }+{ y }_{ 1 }{ y }_{ 2 }\) 外積 \({ x }_{ 1 }y_{ 2 }-{ x }_{ 2 }{ y }_{ 1 }\) つまりベクトルに純粋な掛算など存在しない 任意のふたつの複素数\(Z_{ 1 }=(a+bi), Z_{ 2 }=(c+di)\)同士の掛算は \((a+bi)(c+di)\quad =\quad ac+adi+bci+bd{ i }^{ 2 }\quad =\quad (ac-bd)+(ad+bc)i\) つまり複素数は数の意味は変わっているが平面上の2点を直接、掛算できる。これは驚くことだ 又、複素数に純虚数\(i\)を掛けると複素平面上で90度半時計回りに回転する 後で説明する事柄を含んでいるが、この動画で行っている計算を追いかけてみる。&font(Maroon){赤点を\(Z_{1}\)};、&font(Blue){青点を\(Z_{2}\)};、&font(Green){緑点を\( Z_{ 1 }Z_{ 2 } \)};とすると &font(Green){\({ Z }_{ 1 }{ Z }_{ 2 }=(2+1.5i)(-1+2.4i)\\ =-2+4.8i-1.5i+3.6{ i }^{ 2 }\\ =-2+3.3i-3.6\\ =-5.6+3.3i\quad \quad \cdots ①\)}; &font(Maroon){\({ Z }_{ 1 }=2.0+1.5i\quad ,{ Z }_{ 1 }^{ * }=2.0-1.5i\quad \cdots { Z }_{ 1 }^{ * }は{ Z }_{ 1 }の共役複素数\\ \left| { Z }_{ 1 } \right| =\sqrt { { Z }_{ 1 }{ Z }_{ 1 }^{ * } } =\sqrt { (2.0+1.5i)(2.0-1.5i) } =\sqrt { 4.0-2.25{ i }^{ 2 } } =\sqrt { 4.0+2.25 } =\sqrt { 6.25 } =2.5\quad \cdots { Z }_{ 1 }の絶対値\)}; &font(Blue){\({ Z }_{ 2 }=-1.0+2.4i\quad ,{ Z }_{ 2 }^{ * }=-1.0-2.4i\\ \left| { Z }_{ 2 } \right| =\sqrt { { Z }_{ 2 }{ Z }_{ 2 }^{ * } } =\sqrt { (-1.0+2.4i)(-1.0-2.4i) } =\sqrt { 1.0+2.4i-2.4i-5.76{ i }^{ 2 } } =\sqrt { 1.0+5.76 } =\sqrt { 6.76 } =2.6\quad \cdots { Z }_{ 2 }の絶対値 \)}; &font(150%){\(\left| { Z }_{ 1 }{ Z }_{ 2 } \right| =\left| { Z }_{ 1 } \right| \left| { Z }_{ 2 } \right| \)という法則がある}; &font(Green){\(\left| { Z }_{ 1 }{ Z }_{ 2 } \right| =\sqrt { ({ Z }_{ 1 }{ Z }_{ 2 }){ ({ Z }_{ 1 }{ Z }_{ 2 }) }^{ * } } =\quad ①より\quad \sqrt { (-5.6+3.3i)(-5.6-3.3i) } =\sqrt { 31.36+10.89 } =\sqrt { 42.25 } =6.5\)}; &font(Green){\(\left| { Z }_{ 1 } \right| \left| { Z }_{ 2 } \right| =2.5\times 2.6=6.5\)}; **共役複素数、複素数の絶対値(ノルム)、不等式 [#k2e15bf9] 複素数\(Z\)に対して虚数部の符号が反転しているものを共役複素数\({ Z }^{ * }\)と呼ぶ。*はアスタリスクと読む。複素数と共役複素数は対となり計算される事が多い &font(200%){&font(Red){\({ Z }^{ * }=a-bi\)};}; ***複素数の絶対値(ノルム) [#p0f830cc] 複素数と共役複素数の積、\(Z{Z}^{*}\)は \(Z{ Z }^{ * }=(a+bi)(a-bi)={ a }^{ 2 }+b^{ 2 }\) となり必ず実数となる この\(Z{Z}^{*}\)の平方根の正の方を\(Z\)の絶対値(ノルム)と呼ぶ &font(Red,200%){\(\left| Z \right| =\sqrt { ZZ^{ * } } =\sqrt { { a }^{ 2 }+b^{ 2 } } \)}; &font(Red){''つまり複素数のノルムを計算すると必ず実数に出来る事を表している''}; これは虚数という目に見えない数を人間の目でとらえるように実数にするという意味で重要かもしれない ***複素数の絶対値(ノルム)と不等式との関係 [#vf22e544] 少し脱線するが複素数の絶対値(ノルム)と不等式との関係を掘り下げて考える事にする これはεδ論法で必要になると思う まず、中高の学校で習う不等式を交えた実数の絶対値の計算例をいくつか見てみる 資料: [[【数と式】絶対値記号を含む方程式・不等式の解き方:http://kou.benesse.co.jp/nigate/math/a14m0115.html]] これを複素数の式で考えると以下の様に書き換える事が出来る ここで絶対値の性質を確認すると、 **トレース [#g8f2f4bf]
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微積分と物理/虚数、複素数、ノルム のバックアップ一覧
微積分と物理/虚数、複素数、ノルム のバックアップソース(No. All)
1: 2015-07-17 (金) 17:09:22
osinko
2: 2015-07-17 (金) 18:33:31
osinko
3: 2015-07-18 (土) 04:28:51
osinko
4: 2015-07-19 (日) 01:52:06
osinko
5: 2015-07-19 (日) 10:44:04
osinko
6: 2015-07-19 (日) 23:21:37
osinko
7: 2015-07-20 (月) 03:50:11
osinko
現: 2015-07-21 (火) 21:38:38
osinko