トラッシュワーク のバックアップの現在との差分(No.8)

Unity学習帳2冊目トラッシュワーク のバックアップの現在との差分(No.8)
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8: 2015-08-06 (木) 22:40:56 osinko ソース 現: 2015-08-12 (水) 19:37:42 osinko ソース
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まず高校で習う数列の極限の定義をみてみる まず高校で習う数列の極限の定義をみてみる
-| &br;数列\(\left\{ { a }_{ n } \right\} \)において\(n\)を限りなく大きくするとき、&br;\({ a }_{ n }\)が\(a\)に&font(Red){''限りなく近づくならば''};、この数列\(\left\{ { a }_{ n } \right\} \)は\(a\)に収束すると言う。&br;この時、\(a\)を数列の極限値、もしくは極限と言い、\(\displaystyle \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ { a }_{ n } } \)と書く。&br; |+| &br;数列\(\left\{ { a }_{ n } \right\} \)において\(n\)を限りなく大きくするとき、&br;\({ a }_{ n }\)が\(\alpha \)に&font(Red){''限りなく近づくならば''};、この数列\(\left\{ { a }_{ n } \right\} \)は\(\alpha \)に収束すると言う。&br;この時、\(\alpha \)を数列の極限値、もしくは極限と言い、\(\displaystyle \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ { a }_{ n } } \)と書く。&br; |
次にこの数列の極限の定義に対するεδ論法の各命題を見てみる 次にこの数列の極限の定義に対するεδ論法の各命題を見てみる
-&font(,#ffffcc){①\(\forall \varepsilon >0\quad ,\quad \exists \delta \in \mathbb{N}\quad s.t.\quad \forall n\in \mathbb{N}\quad ,\quad n>\delta \quad \Rightarrow \quad \left| { a }_{ n }-a \right| <\varepsilon \)&br;②\(\forall \varepsilon >0(\exists \delta \in \mathbb{N}(\forall n\in \mathbb{N}( n>\delta (\left| { a }_{ n }-a \right| <\varepsilon )))) \)&br;③どんな正の数\(\varepsilon\)に対しても、自然数\(\delta\)をうまく定めると、\(n>\delta \)であるどんな自然数\(n\)に対しても\(\left| { a }_{ n }-a \right| <\varepsilon \)となる};+その前にこのεδ論法とは何者なのかを先に言っておきます 
 +&font(150%,Red){εδ論法とはグラフの上に微分の関係を持つ2点を作りこれらに対し漸化式のような関係を作る為のものです}; 
 +この論法で述べている論証をすべて真にすれば自然とそのような状態になります 
 + 
 +&font(,#ffffcc){①\(\forall \varepsilon >0\quad ,\quad \exists \delta \in \mathbb{N}\quad s.t.\quad \forall n\in \mathbb{N}\quad ,\quad n>\delta \quad \Rightarrow \quad \left| { a }_{ n }-\alpha \right| <\varepsilon \)&br;②\(\forall \varepsilon >0(\exists \delta \in \mathbb{N}(\forall n\in \mathbb{N}( n>\delta (\left| { a }_{ n }-\alpha \right| <\varepsilon )))) \)&br;③どんな正の数\(\varepsilon\)に対しても、自然数\(\delta\)をうまく定めると、\(n>\delta \)であるどんな自然数\(n\)に対しても\(\left| { a }_{ n }-\alpha \right| <\varepsilon \)となる};
①②③は表現が違うだけで全部同じことを言っている。但し②は括弧の中を優先的に計算していくという数学の性質上、計算の工程順が明確なので一番優れた表現となると考えられる(当サイトでは②の表現をメインに利用していく方針) ①②③は表現が違うだけで全部同じことを言っている。但し②は括弧の中を優先的に計算していくという数学の性質上、計算の工程順が明確なので一番優れた表現となると考えられる(当サイトでは②の表現をメインに利用していく方針)
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つまり、\(\varepsilon\)の値が変化すれば、それに伴い\(\delta\)の値も必ず変化するという関係を約束されている つまり、\(\varepsilon\)の値が変化すれば、それに伴い\(\delta\)の値も必ず変化するという関係を約束されている
それを記述しているのが「&font(,#ffffcc){ \(\forall \varepsilon >0\quad ,\quad \exists \delta \in { \mathbb{N} }\) };」の部分となっている それを記述しているのが「&font(,#ffffcc){ \(\forall \varepsilon >0\quad ,\quad \exists \delta \in { \mathbb{N} }\) };」の部分となっている
 +
 +また、「\(\left| { a }_{ n }-\alpha \right| <\varepsilon \)」の部分。数列\({a}_{n}\)から、その収束値\(\alpha\)を引算して絶対値を取っている
 +これは数列\({a}_{n}\)から収束値\(\alpha\)までの距離を表している。\(\varepsilon\)の値は、この距離よりも小さな値であると、この論証は言っている
構造は大体わかった。ではどうやってクランクシャフトを作ればいいのか? 構造は大体わかった。ではどうやってクランクシャフトを作ればいいのか?
Line 46: Line 53:
この原則を常に「真(true)」にしておけばεは0に近づき続ける事が確定となる この原則を常に「真(true)」にしておけばεは0に近づき続ける事が確定となる
-人間には寿命があるから0に近づき続ける事が確定なら0と扱っても良いとも考えられる+人間には寿命があるから0に近づき続ける事が確定なら0と扱っても良いとも考えられなくもないが・・・(そんな事でいいのだろうか?) 
 +//が、実はある計算テクニックを使う事で本当に0にする事が出来る(後述します)
&font(Fuchsia){\(\displaystyle \varepsilon <\frac { \delta  }{ \infty  }\)が成り立つという事は\(\varepsilon=0\)とならざる得ないとも考えられる ←が、これは間違い。無限∞は「数」として扱えない。例えば無限を数として扱うとして\(\frac { 1 }{ \infty  } \)を計算する時、\(\frac { 1 }{ \infty  }=0\)だと予想できるが、これを\(0\)だとすると\(1=0\)という矛盾が出てくる。この矛盾を解決する為にlimがあって\(\displaystyle \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \frac { 1 }{ n } =0 } \)とする事で、この矛盾を回避できるようになる。};このように考えていくとlimは∞を数として扱う際の矛盾を回避する為に用意された数学記号だという事がわかってくる &font(Fuchsia){\(\displaystyle \varepsilon <\frac { \delta  }{ \infty  }\)が成り立つという事は\(\varepsilon=0\)とならざる得ないとも考えられる ←が、これは間違い。無限∞は「数」として扱えない。例えば無限を数として扱うとして\(\frac { 1 }{ \infty  } \)を計算する時、\(\frac { 1 }{ \infty  }=0\)だと予想できるが、これを\(0\)だとすると\(1=0\)という矛盾が出てくる。この矛盾を解決する為にlimがあって\(\displaystyle \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \frac { 1 }{ n } =0 } \)とする事で、この矛盾を回避できるようになる。};このように考えていくとlimは∞を数として扱う際の矛盾を回避する為に用意された数学記号だという事がわかってくる
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