微積分と物理​/単位計算 のバックアップの現在との差分(No.7)

Unity学習帳2冊目微積分と物理 / 単位計算 のバックアップの現在との差分(No.7)
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7: 2015-10-20 (火) 04:21:58 osinko ソース 現: 2015-10-24 (土) 20:53:30 osinko ソース
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あるところにアキレスと亀がいて2人は徒競走をすることとなった。アキレスの速度が\(a(km/h)\)。亀の速度が\(b(km/h)\)。\(a>b\)であり、アキレスの方が足が速いのは明らかなので亀がハンディキャップをもらって、\(c (km)\)先に進んだ地点からスタートする事となった あるところにアキレスと亀がいて2人は徒競走をすることとなった。アキレスの速度が\(a(km/h)\)。亀の速度が\(b(km/h)\)。\(a>b\)であり、アキレスの方が足が速いのは明らかなので亀がハンディキャップをもらって、\(c (km)\)先に進んだ地点からスタートする事となった
 +&ref(race1.png);
①競争開始、アキレスが亀がいた位置まで移動する時間 ①競争開始、アキレスが亀がいた位置まで移動する時間
Line 86: Line 86:
しかし、ここで無限個の和、無限級数の計算を適用すると、このパラドックスは解消される しかし、ここで無限個の和、無限級数の計算を適用すると、このパラドックスは解消される
-つまりシグマで考える。アキレスが亀に追いつく時間の計算は+つまり等比数列の総和=シグマで考える。アキレスが亀に追いつく時間の計算は
\(\displaystyle \frac { c }{ a } +\left( \frac { c }{ a } \cdot \frac { b }{ a }  \right) +\left( \frac { c }{ a } \cdot \frac { b }{ a } \cdot \frac { b }{ a }  \right) +\cdots \quad \quad (h)\) \(\displaystyle \frac { c }{ a } +\left( \frac { c }{ a } \cdot \frac { b }{ a }  \right) +\left( \frac { c }{ a } \cdot \frac { b }{ a } \cdot \frac { b }{ a }  \right) +\cdots \quad \quad (h)\)
Line 95: Line 95:
になる。アキレスは亀よりも走るのが早い。つまり\(a>b\)。従って\(\frac { b }{ a } \)は1未満になる になる。アキレスは亀よりも走るのが早い。つまり\(a>b\)。従って\(\frac { b }{ a } \)は1未満になる
-これは等比数列の総和で考えた時、無限級数の計算の条件+これは等比数列の総和で考えた時、[[無限級数の計算:http://unitylabo.s601.xrea.com/xoops/modules/xpwiki/?%E6%95%B0%E5%88%97%2F%E6%95%B0%E5%88%97%E3%81%AE%E3%83%AC%E3%82%B7%E3%83%94#h89d948d]]の条件
\(\displaystyle  \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ { S }_{ n }= } \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \sum _{ k=1 }^{ n }{ { a }_{ 1 }{ r }^{ k-1 } }  } =\sum _{ k=1 }^{ \infty  }{ { a }_{ 1 }{ r }^{ k-1 } } =\frac { { a }_{ 1 }\left( 1-0 \right)  }{ 1-{ r } } =\frac { { a }_{ 1 } }{ 1-{ r } } \quad \quad (-1<r<1)\) \(\displaystyle  \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ { S }_{ n }= } \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \sum _{ k=1 }^{ n }{ { a }_{ 1 }{ r }^{ k-1 } }  } =\sum _{ k=1 }^{ \infty  }{ { a }_{ 1 }{ r }^{ k-1 } } =\frac { { a }_{ 1 }\left( 1-0 \right)  }{ 1-{ r } } =\frac { { a }_{ 1 } }{ 1-{ r } } \quad \quad (-1<r<1)\)
-を満たしている。これにより収束が発生し+を満たしている。これにより分子の指数が肩にある等比変数\(r\)に収束が発生する。実際に計算してみる。等比数列の公式より\({ a }_{ n }={ a }_{ 1 }{ r }^{ n-1 }\)に当てはめると 
 + 
 +\({ a }_{ 1 }=\frac { c }{ a } \quad (h)\quad ,\quad r=\frac { b }{ a } \quad \left( \frac { \frac { km }{ h }  }{ \frac { km }{ h }  } =単位がなくなる。従って純粋な比。傾きとなる \right)  \) なので 
 + 
 +これを無限級数の式に当てはめる。分数の1の変形を利用して式を変形すると「アキレスが亀に追いつく時間」は 
 + 
 +\(\frac { c }{ a } \cdot \frac { 1 }{ 1-\frac { b }{ a }  } \quad =\quad \frac { c }{ a } \cdot \frac { 1\cdot a }{ \left( 1-\frac { b }{ a }  \right) \cdot a } \quad =\quad \frac { c }{ a } \cdot \frac { a }{ a-b } \quad =\quad \frac { c }{ a-b } \quad (h)\) 
 + 
 +となる。この計算で起きたことを少しまとめておきます 
 + 
 +-等比数列の公比\(r\)に\(1\)未満の値が生じると級数計算に変わり等比に対しての\(0\)への収束が発生した&br;アキレスが亀に追いつけないパラドックスはこれにより解消されている 
 +-無限級数の公比\(r\)に単位の消滅があった。速度同士の割算は単位が消滅して純粋な比になる事がある 
 +-理屈で考えると単位が消滅した比の値に対して乗算除算で単位が付加される。除算の場合は(1/単位:単位比)みたいな事も可能となる 
 +-結局、人類は今のところ\(0\)を無限小として見てるって事らしい 
 + 
 +//まったく「無い」ゼロは存在しない 
 +//凄く小さなチリのような1があって、それが紐形状らしい。それはゼロと連続して繋がっている??? 
 + 
 +//ゼロは両側に切断がある? 
 +//プラス側の切断({a∈Q|a<0},{b∈Q|b>=0}) 
 +//マイナス側の切断({a∈Q|a=<0},{b∈Q|b>0}) 
 + 
 +//点が無限小の大きさを持っているなら、それを無限に足し合わせると有限の大きさに出来る 
 +//それが数?
***方程式との合致 [#yeddbdc5] ***方程式との合致 [#yeddbdc5]
-これは中学までの計算で+これは中学までの計算(旅人算)で、かかる時間を\(t\)として方程式にすると
\(\begin{cases} bt+c\quad \cdots 亀の進んだ距離 \\ at+0\quad \cdots アキレスの進んだ距離 \end{cases}\) \(\begin{cases} bt+c\quad \cdots 亀の進んだ距離 \\ at+0\quad \cdots アキレスの進んだ距離 \end{cases}\)
-この連立方程式を\(t\)について解いて+この連立方程式を\(t\)について解くと「アキレスが亀に追いつく時間」は
\(at=bt+c\quad \rightarrow \quad at-bt=c\quad \rightarrow \quad t(a-b)=c\quad \rightarrow \quad t=\frac { c }{ a-b } \) \(at=bt+c\quad \rightarrow \quad at-bt=c\quad \rightarrow \quad t(a-b)=c\quad \rightarrow \quad t=\frac { c }{ a-b } \)
となり、計算結果が無限級数の計算結果と合致する となり、計算結果が無限級数の計算結果と合致する
 +
 +**アルキメデスの公理 [#qa51a40e]
 +
 +ふたつの数、\(\varepsilon,a\)を考える。ここで\(\varepsilon\)が如何に小さい数で\(a\)が如何に大きな数\(\left( \varepsilon <a \right) \)であったとしても、\(n\varepsilon>a\)となる自然数\(n\)が必ず存在する。これをアルキメデスの原則と言う。これは\(n\)が自然数である点が非常に重要で、つまり
 +
 +\(n\varepsilon>a\) は
 +
 +\(\displaystyle \underbrace { \varepsilon +\varepsilon +\varepsilon +\varepsilon +\cdots +\varepsilon  }_{ \times n } >a\)を意味し
 +
 +無限大のn個の\(\varepsilon\)の総和は必ずaより大きくなる事を意味している
 +(ここで自然数が使われる事によって実数の定義に狂いなく定義通りの切断が行える)
 +
 +大小を逆にして\(n\varepsilon <a\quad \rightarrow \quad \varepsilon <\frac { a }{ n } \)とした場合、\(\frac { a }{ n } \)はガンガン小さくなるので\(\varepsilon=0\)(無限小)にならざる得なくなる
 +
 +これが\(\displaystyle \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \frac { 1 }{ n }  } =0\)の基礎になっている
 +
 +資料:「虚数の情緒」P450
 +
 +***無限小と無限大 [#g5a72dfd]
 +資料:[[無限小(wikipedia):https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E9%99%90%E5%B0%8F]]
 +
 +如何に小さい数=無限小
 +如何に大きい数=無限大
 +
 +とすると間違う。無限小は欲すれば欲するだけ小さくなる、無限大は欲すれば欲するだけ大きく変動する常に更新され続ける変数のようなものだから
 +比べる瞬間にそれは更新され大小を比べる意味は無くなる筈。つまり無限小、無限大は数ではなく仮想的な概念だから
 +必ず「限りなく近くなる(lim)」という言葉を加えて「すぐ隣の定数に点を作成」して数直線上に固定させ大小を比べられる様にしなければならない
 +
 +***メモ [#y00a5e06]
 +
 +この\(\varepsilon\)は等差数列であっても良いし等比数列であっても良いが、様子は変わってくる
 +もし、この\(\varepsilon\)が
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