微積分と物理​/単位計算 のバックアップ差分(No.8)

Unity学習帳2冊目微積分と物理 / 単位計算 のバックアップ差分(No.8)
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7: 2015-10-20 (火) 04:21:58 osinko ソース 8: 2015-10-21 (水) 01:01:07 osinko ソース
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あるところにアキレスと亀がいて2人は徒競走をすることとなった。アキレスの速度が\(a(km/h)\)。亀の速度が\(b(km/h)\)。\(a>b\)であり、アキレスの方が足が速いのは明らかなので亀がハンディキャップをもらって、\(c (km)\)先に進んだ地点からスタートする事となった あるところにアキレスと亀がいて2人は徒競走をすることとなった。アキレスの速度が\(a(km/h)\)。亀の速度が\(b(km/h)\)。\(a>b\)であり、アキレスの方が足が速いのは明らかなので亀がハンディキャップをもらって、\(c (km)\)先に進んだ地点からスタートする事となった
 +&ref(race1.png);
①競争開始、アキレスが亀がいた位置まで移動する時間 ①競争開始、アキレスが亀がいた位置まで移動する時間
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しかし、ここで無限個の和、無限級数の計算を適用すると、このパラドックスは解消される しかし、ここで無限個の和、無限級数の計算を適用すると、このパラドックスは解消される
-つまりシグマで考える。アキレスが亀に追いつく時間の計算は+つまり等比数列の総和=シグマで考える。アキレスが亀に追いつく時間の計算は
\(\displaystyle \frac { c }{ a } +\left( \frac { c }{ a } \cdot \frac { b }{ a }  \right) +\left( \frac { c }{ a } \cdot \frac { b }{ a } \cdot \frac { b }{ a }  \right) +\cdots \quad \quad (h)\) \(\displaystyle \frac { c }{ a } +\left( \frac { c }{ a } \cdot \frac { b }{ a }  \right) +\left( \frac { c }{ a } \cdot \frac { b }{ a } \cdot \frac { b }{ a }  \right) +\cdots \quad \quad (h)\)
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になる。アキレスは亀よりも走るのが早い。つまり\(a>b\)。従って\(\frac { b }{ a } \)は1未満になる になる。アキレスは亀よりも走るのが早い。つまり\(a>b\)。従って\(\frac { b }{ a } \)は1未満になる
-これは等比数列の総和で考えた時、無限級数の計算の条件+これは等比数列の総和で考えた時、[[無限級数の計算:http://unitylabo.s601.xrea.com/xoops/modules/xpwiki/?%E6%95%B0%E5%88%97%2F%E6%95%B0%E5%88%97%E3%81%AE%E3%83%AC%E3%82%B7%E3%83%94#h89d948d]]の条件
\(\displaystyle  \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ { S }_{ n }= } \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \sum _{ k=1 }^{ n }{ { a }_{ 1 }{ r }^{ k-1 } }  } =\sum _{ k=1 }^{ \infty  }{ { a }_{ 1 }{ r }^{ k-1 } } =\frac { { a }_{ 1 }\left( 1-0 \right)  }{ 1-{ r } } =\frac { { a }_{ 1 } }{ 1-{ r } } \quad \quad (-1<r<1)\) \(\displaystyle  \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ { S }_{ n }= } \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ \sum _{ k=1 }^{ n }{ { a }_{ 1 }{ r }^{ k-1 } }  } =\sum _{ k=1 }^{ \infty  }{ { a }_{ 1 }{ r }^{ k-1 } } =\frac { { a }_{ 1 }\left( 1-0 \right)  }{ 1-{ r } } =\frac { { a }_{ 1 } }{ 1-{ r } } \quad \quad (-1<r<1)\)
-を満たしている。これにより収束が発生し+を満たしている。これにより分子の指数が肩にある等比変数\(r\)に収束が発生する。実際に計算してみる。等比数列の公式より\({ a }_{ n }={ a }_{ 1 }{ r }^{ n-1 }\)に当てはめると 
 + 
 +\({ a }_{ 1 }=\frac { c }{ a } \quad (h)\quad ,\quad r=\frac { b }{ a } \quad \left( \frac { \frac { km }{ h }  }{ \frac { km }{ h }  } =単位がなくなる。従って純粋な比。傾きとなる \right)  \) なので 
 + 
 +これを無限級数の式に当てはめる。分数の1の変形を利用して式を変形すると「アキレスが亀に追いつく時間」は 
 + 
 +\(\frac { c }{ a } \cdot \frac { 1 }{ 1-\frac { b }{ a }  } \quad =\quad \frac { c }{ a } \cdot \frac { 1\cdot a }{ \left( 1-\frac { b }{ a }  \right) \cdot a } \quad =\quad \frac { c }{ a } \cdot \frac { a }{ a-b } \quad =\quad \frac { c }{ a-b } \quad (h)\) 
 + 
 +となる。この計算で起きたことを少しまとめておきます 
 + 
 +-等比数列の比に\(1\)未満の値が生じると級数計算に変わり等比に対しての\(0\)への収束が発生した&br;アキレスが亀に追いつけないパラドックスはこれにより解消されている 
 +-無限級数の等比\(r\)に単位の消滅があった。速度同士の割算は単位が消滅して純粋な比になる事がある 
 +-理屈で考えると単位が消滅した比の値に対して乗算のみで単位が付加される。除算の場合は(1/単位)みたいな事も可能となる?&br;(ちょっと考えが足りないが自然界でそういったものをどう捉えればいいのだろうか?) 
 +-結局、人類は今のところ\(0\)を無限小として見てるって事らしい
***方程式との合致 [#yeddbdc5] ***方程式との合致 [#yeddbdc5]
-これは中学までの計算で+これは中学までの計算で、かかる時間を\(t\)として方程式にすると
\(\begin{cases} bt+c\quad \cdots 亀の進んだ距離 \\ at+0\quad \cdots アキレスの進んだ距離 \end{cases}\) \(\begin{cases} bt+c\quad \cdots 亀の進んだ距離 \\ at+0\quad \cdots アキレスの進んだ距離 \end{cases}\)
-この連立方程式を\(t\)について解いて+この連立方程式を\(t\)について解くと「アキレスが亀に追いつく時間」は
\(at=bt+c\quad \rightarrow \quad at-bt=c\quad \rightarrow \quad t(a-b)=c\quad \rightarrow \quad t=\frac { c }{ a-b } \) \(at=bt+c\quad \rightarrow \quad at-bt=c\quad \rightarrow \quad t(a-b)=c\quad \rightarrow \quad t=\frac { c }{ a-b } \)
となり、計算結果が無限級数の計算結果と合致する となり、計算結果が無限級数の計算結果と合致する
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