10: 2015-10-16 (金) 10:21:21 osinko |
11: 2015-10-16 (金) 21:13:10 osinko |
| &ref(liner1.png); | | &ref(liner1.png); |
| 数直線上の\(1\)を基準にふたつの有理数の集合に切断してみる。片方を\(A\)、もう片方を\(B\)とする | | 数直線上の\(1\)を基準にふたつの有理数の集合に切断してみる。片方を\(A\)、もう片方を\(B\)とする |
- | このふたつの集合を組みにした\((A,B)\)を「切断」と呼び、その切断そのものを理論上の「実数」とみなすことにする | + | &font(Red){このふたつの集合を組みにした\((A,B)\)を「切断」と呼び、''切断そのものを理論上の「実数」とみなすことにする''}; |
| + | (\(A\)と\(B\)は同じ値として扱われる。好みで、どちらの表現をしても良い) |
| 切断は以下の論理命題で定義される | | 切断は以下の論理命題で定義される |
| | | |
| \(\Rightarrow \quad 切断\left( \quad 0.\dot { 9 } \quad ,\quad 1 \quad \right) \) | | \(\Rightarrow \quad 切断\left( \quad 0.\dot { 9 } \quad ,\quad 1 \quad \right) \) |
| &ref(liner2.png); | | &ref(liner2.png); |
| + | |
| + | &font(Red){''\(a\)は有理数なので以下のようにも表せる。このように考えると実数と有理数、極限の関係が掴めてくる''}; |
| + | &font(Red){\(\displaystyle a\quad =\quad \lim _{ n\rightarrow \infty }{ 1-\frac { 1 }{ { 10 }^{ n } } } \quad =\quad 0.\dot { 9 } \)}; |
| + | |
| + | 補足: |
| + | \(a= \lim _{ n\rightarrow \infty }{ 1-{ \left( \frac { 1 }{ { 10 } } \right) }^{ n } } \)も同様になる&br;\(a= \lim _{ n\rightarrow \infty }{ { \left( 1-\frac { 1 }{ { 10 } } \right) }^{ n } } \)等とすると式の意味が全く変わってくるので注意(この場合は二項定理が必要になってきて計算結果も大きく変わる) |
| + | |
| + | ここで、この理屈が正しいことを計算機を使って確認してみる(実際に計算機を用意して以下を試す) |
| + | |
| + | \(1\div 9=0.11111...=0.\dot { 1 } \\ 2\div 9=0.22222...=0.\dot { 2 } \\ 3\div 9=0.33333...=0.\dot { 3 } \\ \quad \quad \quad \vdots \\ 8\div 9=0.88888...=0.\dot { 8 } \\ 9\div 9=0.99999...=0.\dot { 9 } =1\) |
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| \(切断(A,B)\)を利用すると「実数 = 切断( 実数表現 , 有理数表現 )」が得られる。\(A\)も\(B\)も有限の紙の上で書ける表現となる | | \(切断(A,B)\)を利用すると「実数 = 切断( 実数表現 , 有理数表現 )」が得られる。\(A\)も\(B\)も有限の紙の上で書ける表現となる |
| 反対に紙に書けない無理数のような無限に続く実数の値は一端、有理数の近似値にして近似の実数を得るしかない | | 反対に紙に書けない無理数のような無限に続く実数の値は一端、有理数の近似値にして近似の実数を得るしかない |