微積分と物理​/実数の定義 のバックアップの現在との差分(No.6)

Unity学習帳2冊目微積分と物理 / 実数の定義 のバックアップの現在との差分(No.6)
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6: 2015-10-15 (木) 02:46:20 osinko ソース
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現: 2015-11-04 (水) 22:28:03 osinko ソース
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-TITLE:実数の定義 
#jsmath #jsmath
- 
-<考え中> 
-根本的な考え違いをしていたらしい 
-「切断そのものを実数とみなす」 
- 
-<メモ> 
-切断の境目が有理数で割り切れている時と無理数である時のケースがあって、 
-割切れている時は、その値の表し方はAとBの2通りある。無理数の場合はより近い値の方を利用する 
- 
数は数直線状の切断によって「表現される」。この切断をデデキント切断と言う 数は数直線状の切断によって「表現される」。この切断をデデキント切断と言う
&ref(liner1.png); &ref(liner1.png);
-これから数直線上の1を基準に有理数の集合をふたつに切断する +数直線上の\(1\)を基準にふたつの有理数の集合に切断してみる。片方を\(A\)、もう片方を\(B\)とする 
-境目が有理数の場合、その境目を切断したふたつのどちらかに入れて置く事になります。ここでは集合\(B\)に入れる事にしておきます+&font(Red){このふたつの集合を組みにした\((A,B)\)を「切断」と呼び、''切断そのものを理論上の「実数」とみなすことにする''}; 
 +(\(A\)と\(B\)は同じ値として扱われる。好みで、どちらの表現をしても良い) 
 +切断は以下の論理命題で定義される
+\(\mathbb{Q}=A\cup B\) +\(\mathbb{Q}=A\cup B\)
-+\(A\cap B=0,A≠0,B≠0\)++\(A\cap B=\emptyset ,A≠\emptyset ,B≠\emptyset \)
+\(a\in A,b\in B\quad \Rightarrow \quad a\le b\) +\(a\in A,b\in B\quad \Rightarrow \quad a\le b\)
 ++\(A\in \mathbb{Q}\quad ,\quad A≠\mathbb{Q} \)
 ++\(A\)には最大値が無い
 ++\((a\in A\quad \wedge \quad t\in \mathbb{Q} \quad \wedge \quad t<a)\quad \Rightarrow \quad t\in A\)
-\(A\)と\(B\)を合わせた集合は有理数の集合となる。これらは\(0\)を含まない+\(A\)と\(B\)を合わせた集合は有理数の集合となる。これらは空集合を含まない
\(a\)が\(A\)の集合に属し、\(b\)が\(B\)の集合に属すならば、\(a\le b\)が成り立つ \(a\)が\(A\)の集合に属し、\(b\)が\(B\)の集合に属すならば、\(a\le b\)が成り立つ
 +\(A\)は有理数で、有理数の全体と同じではない。つまり有理数\(\mathbb{Q}\)の部分集合
 +\(A\)は最大値を持たないが認識できる有理数\(t\)よりも大きな値\(a\)を見つける事により無限に大きくなり続ける。従って集合\(A\)は上界を持つ
-上記の条件を踏まえて実際に1を基準に切断するとこうなる+切断の境目は無理数である場合と、有理数の場合である時の2種類がある 
 +&ref(number1.png); 
 +有理数の場合は、その境目をどちらかの集合に入れて置く事になるので、ここでは集合\(B\)に入れる事に決めた 
 + 
 +上記の条件を踏まえて実際に\(1\)を基準に切断すると、その切断の境目は有理数の\(\frac { 3 }{ 3 } \)となる為以下になる 
 +\(切断\left( \quad A:=\left\{ a\in { \mathbb{Q} }|a<1 \right\} \quad ,\quad B:=\left\{ b\in { \mathbb{Q} }|b\ge 1 \right\} \quad  \right) \quad \Rightarrow \quad 切断\left( \quad \frac { 1 }{ 3 } \times 3=0.\dot { 3 } \times 3=0.\dot { 9 } \quad ,\quad \frac { 3 }{ 3 } =1\quad  \right) \) 
 +\(\Rightarrow \quad 切断\left( \quad 0.\dot { 9 } \quad ,\quad 1 \quad  \right) \)
&ref(liner2.png); &ref(liner2.png);
-\(A:=\left\{ a\in \mathbb{Q}|a<1 \right\} \quad ,\quad B:=\left\{ b\in \mathbb{Q}|b\ge 1 \right\} \) 
-(補足:式の読み方→[[基礎/数学に関する暗黙と習慣]]) +&font(Red){''\(a\)は有理数なので以下のようにも表せる。このように考えると実数と有理数、極限の関係が掴めてくる''}
-「1」は有理数で様々に表現できる。例えば\(\frac { 1 }{ 1 }\)、\(\frac { 2 }{ 2 }\)等、このような\(1\)を表現できる有理数の数列を\(B=\left\{ \frac { 1 }{ 1 } ,\frac { 2 }{ 2 } ,\frac { 3 }{ 3 } ,... \right\}\)とする。この集合\(B\)は「切断の境目と寸分狂いなく重なっている」。つまり、\(B:=\left\{ b\in \mathbb{Q}|b\ge 1 \right\}\)となる。 +&font(Red){\(\displaystyle a\quad =\quad \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ 1-\frac { 1 }{ { 10 }^{ n } } } \quad =\quad 0.\dot { 9 } \)};
-次に集合\(A\)は認識出来うる、もっとも\(1\)に近い有理数となる。例えば\(\frac { 9 }{ 10 }\)や\(\frac { 99 }{ 100 }\)、\(\frac { 999 }{ 1000 }\)と近づけていく事が出来る。つまり\(A=\left\{ \frac { 9 }{ 10 } ,\frac { 99 }{ 100 } ,\frac { 999 }{ 1000 } ,... \right\} \)となり、\(A:=\left\{ a\in \mathbb{Q}|a<;1 \right\}\)となる。この集合は決して\(1\)という「切断の境目に重なることは無い」。しかし、「境目に限りなく近づける事は出来る」+
-&font(140%){<実数の定義>};+補足: 
 +\(a= \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ 1-{ \left( \frac { 1 }{ { 10 } }  \right) }^{ n } } \)も同様になる&br;\(a= \lim _{ n\rightarrow \infty  }{ { \left( 1-\frac { 1 }{ { 10 } }  \right)  }^{ n } } \)等とすると式の意味が全く変わってくるので注意(この場合は二項定理が必要になってきて計算結果も大きく変わる)
--\(A\in \mathbb{Q}\quad ,\quad A≠\mathbb{Q} \quad ,\quad A≠\emptyset\)&br;\(A\)は有理数で全体ではない。\(A\)は空集合ではない+このように切断により集合\(B\)に必ず最小値の端を持つ事になり集合\(A\)と重なって数としての穴は開かないようになる。つまり「実数の連続性」はこれによって得られる 
 +ここで、この理屈が正しいことを計算機を使って確認してみる(実際に計算機を用意して以下を試す)
--\(A\)には最大値が無い+\(1\div 9=0.11111...=0.\dot { 1 } \\ 2\div 9=0.22222...=0.\dot { 2 } \\ 3\div 9=0.33333...=0.\dot { 3 } \\ \quad \quad \quad \vdots \\ 8\div 9=0.88888...=0.\dot { 8 } \\ 9\div 9=0.99999...=0.\dot { 9 } =1\)
--\((a\in A\quad \wedge \quad t\in \mathbb{Q} \quad \wedge \quad t<a)\quad \Rightarrow \quad t\in A\)&br;\(A\)は最大値を持たないが認識できる有理数tよりも大きな値aを見つける事により無限に大きくなり続ける。従って集合\(A\)は上界を持つ +有理数の境目を使って\(切断(A,B)\)を利用すると「切断( 連続として重なっている隣の点の実数表現 , ジャストの有理数表現 )」が得られる。\(A\)\(B\)も有限の紙の上で書ける表現となる。反対に紙に書けない無理数のような無限に続く実数の値は一端、有理数の近似値にして近似の実数を得るしかない
-&ref(number2.png); +
-&font(150%){''&font(Red){集合\(A\)を実数と呼ぶことが約束事として決められている};''};+
-bは有理数なので以下のようにも表せる+**その他の証明 [#g5a9868f]
-\(\displaystyle b\quad =\quad \frac { 1 }{ 3 } \times 3\quad =\quad 0.3333\dot { 3 } \times 3\quad =\quad 0.\dot { 9 } \quad =\quad 1\)+***上記の証明の逆パターン。この証明でも切断の境目はどちらかの集合に含まれている [#zf85bae1]
-ここで、この理屈が正しいことを計算機を使って確認してみる(実際に計算機を用意して以下を試す)+どんな実数\(r\)に対しても、\(r\)より大きい有理数\(a\)と、\(r\)より小さい有理数\(b\)がある
-\(1\div 9=0.11111...=0.\dot { 1 } \\ 2\div 9=0.22222...=0.\dot { 2 } \\ 3\div 9=0.33333...=0.\dot { 3 } \\ \quad \quad \quad \vdots \\ 8\div 9=0.88888...=0.\dot { 8 } \\ 9\div 9=0.99999...=0.\dot { 9 } =1\)+\(r\in \mathbb{Q}\quad ,\quad r≠\mathbb{Q}\quad ,\quad r≠\emptyset \) 
 + 
 +\(r\)は有理数の部分で空集合でない 
 + 
 +\(r\left( a,b \right) =\left( \left\{ a\in \mathbb{Q}\wedge a\notin r|a>r \right\} ,\left\{ b\in \mathbb{Q}\wedge b\in r|b\le r \right\\right) \
 + 
 +\(r\)は有理数の部分集合なので\(a\notin r\)であるような有理数を勝手に取る。&font(Red){\(a\)を実数としてみると\(a>r\)となる。};\(b\)は\(b\in r\)となるような値を取る。実数の定義を切断を使うと、このように証明できる 
 + 
 +***無理数の場合 [#oc98dfc1] 
 + 
 +\(r\)が無理数と考えた場合、こうなる?(あってるかわからない) 
 +切断の境目がどちらの集合の中にも含まれていない。有理数の切断が二つの組に最大値も最小値も作りえない時、その"切断"が無理数を定義する 
 + 
 +\(r\left( a,b \right) =\left( \left\{ a\in \mathbb{Q}\wedge a\notin r|a<r \right\} ,\left\{ b\in \mathbb{Q}\wedge b\notin r|b>r \right\}  \right) \) 
 + 
 +自然数から整数、整数の比から有理数になり、有理数の切断から無理数が生まれ実数となる 
 +無理数が切断の境目に使用された場合、数の隙間が発生する。この隙間を埋め続けるような「永遠に割り切れない循環しない数=無理数」となる
-*** tes[#v6aced4e] +#hr
-有理数の隙間(穴)に切断の境目がある。デデキントはこの隙間を数とみなすことにした+
-次に数直線上の\(\sqrt { 2 } \)を基準に有理数の集合をふたつに切断する事を考えて行く+資料:「虚数の情緒」P454はこのデデキント切断を指して説明している
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