三平方の定理
非常に重要度の高い定理。高校数学の土台ともいえる
直角を\(C\)とする直角三角形\(ABC\)を描き、その角の向か合う辺を\(abc\)とする
このとき直角\(C\)に向かい合う辺\(c\)を斜辺と呼び、この長さは\({c}^{2}={a}^{2}+{b}^{2}\)となる
ベクトルと三平方の定理とは密接に関係がある
この定理は方眼紙のように直角に交わった直線でつくられた座標、直線直交座標系(デカルト座標)上のベクトルにも同様に適用出来る
unityは仕様上、左手座標系に対応している(このことはベクトルの外積等を本格的に扱う際、非常に重要になってくるので憶えておくこと)
あるベクトル\(\mathbf{r}\)の大きさ\(r\)を知る式は以下となる
\(r=\left| \mathbf{r} \right| =\sqrt { { x }^{ 2 }+y^{ 2 }+z^{ 2 } } \)
当サイトでは一般的な解析学に従いベクトルは太字で表現する。スカラーである大きさは通常の文字で表す。詳細はベクトル解析を参照
これを上記の図の辺\(c\)にあてはめると
三角関数を使った三平方の定理の証明
| 1.Cを直角とする直角三角形ABCを描く 2.各角ABCに対する角と向き合う対辺に小文字のabcを割当てる 3.各辺を辺とした正方形Q、R、Pを描く (a×a、b×b、c×cの3個の正方形が出来る) 4.直角三角形ABCの直角Cより斜辺cに対し垂線を下し、交点をDとする 5.その垂線の延長線上にある正方形PはP1、P2に分割される
6.直角三角形BCDに注目する。三角比を利用すると 辺BD = acosB 正方形P1 = c×辺BD = c×acosB = accosB
7.直角三角形ABCに注目する 辺BC = ccosB 正方形Q = a×辺BC = a×ccosB = accosB
従って P1=Q・・・①
8.直角三角形ADCに注目する。三角比を利用すると 辺AD = bcosA 正方形P2 = c×辺AD = c×bcosA = bccosA
9.直角三角形ABCに注目する 辺AC = ccosA(このような見方に慣れること詳細は三角関数参照) 正方形R = b×辺AC = b×ccosA = bccosA
従って P2=R・・・②
①と②よりP1=Q,P2=Rが成り立つ。この事から正方形Pの面積は P=P1+P2=Q+R となります \(P={c}^{2},Q={a}^{2},R={b}^{2}\)なので
\({c}^{2}={a}^{2}+{b}^{2}\)の三平方の定理が成り立ちます
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数学豆知識:
一般的に角の対辺の長さを表す時、頂点の文字に対応する小文字のアルファベットが用いられる
幾何的に三平方の定理を証明
4つの直角三角形を上図のように組み合わせるとふたつの正方形が出来上がる。よって以下の式で証明できる
正方形の面積:\({ (a+b) }^{ 2 }\)
三角形の面積:\(4\times \frac { 1 }{ 2 } ab\)
\( { c }^{ 2 }={ (a+b) }^{ 2 }-4\times \frac { 1 }{ 2 } ab\quad \rightarrow \quad { c }^{ 2 }={ a }^{ 2 }+2ab+b^{ 2 }-2ab\quad \rightarrow \quad { c }^{ 2 }={ a }^{ 2 }+b^{ 2 }\)